スペシャル

第5話「『有意義』な時間」

「お集まりいただきました皆さまのご協力のおかげで、本サミットは最終日を無事に迎えることができました。ありがとうございます。
今回ホスト国となりましたザッハガルドを代表しまして、レオノーラ様よりご挨拶をいただきたいと思います」
「このサミット開催について、懐疑的な意見もあっただろう。だが我々は、「同盟」というひとつの答えに辿り着くことができた。
今後この同盟を活かしてゆく上で大事なものは、互いを信じる強い心だと思っている。これまでの有意義な討論を経て、そのための足掛かりはできていることだろう。
今後、いかなる事態においてもザッハガルドは世界にとって最善である道を進むことを約束する。同時に、私は皆の考えを尊重する。
ときにはぶつかり合うこともあるだろうが、私は否定する者ではなく受容する者でありたい。皆に私の意見を押しつけるつもりはない。しかし、少しでも同意できる部分があるのならば幸いだ。
最後になってしまったが、集まってくれた皆に私から改めて感謝の意を伝えよう。
──ありがとう」


数日間に及ぶサミットは、静かに幕を閉じた。だが、あまりにも静かな閉幕は、迫りつつある脅威をも隠してしまう

「「同盟」という結論……想定よりも協和的な者たちが多い。各勢力の戦闘データ収集の必要あり。また、「ルシファー」について情報操作の必要……あり」
「彼のことを詳しく調べられると困るからね!」
「???」
「「堕天は嘘だった」秘密保持のためにルシファーを悪者に仕立て上げた、ぐらい大げさでも案外信じてくれるかもしれない……いや、さすがに難しいかな?」
「ナルシサス……?」
「久しぶりだね、アネモネ!ハンサムイケメンなお兄さんが来てあげたよ!!」
「…………」
「一人でがんばってえらかったな。今からは俺を頼っていいぞ!なんたって……ハンサムは万能だからな!!」


おわり
オセロニア世界の物語は、次回の【オセロニア探求】イベントにつづく!


【白の大地サミット編】

■ 第1話「『対話』の始まり」
■ 第2話「『何が』できるのか」
■ 第3話「『美味しい』話」
■ 第4話「『対話』の結末」
■ 第5話「『有意義』な時間」
■ 登場人物紹介(相関図)


【アベルのマル秘資料】

① ザッハガルドについて
② アスガルドについて
③ マルドゥークについて
④ スー商会について