第4話「四大天使の力」

	「大天使様がた！お待たせいたしました」
	「カプシーヌ！援軍を連れてきてくれたんだね」
	「天ピさま、よろ～」
	「て、天ピ…？」
	「ご苦労だったな。待っていたぞ。」
	「でもあーし、羽ばたけんの浄化術でぇ、結界はきゃぱいんですケド…」
	「かまわんさ。結界と浄化、二つの術が必要なんだ」
	（ミカエル様、彼女の言語わかるんだ…）
	「じゃあどこでもいいからその辺にあなたを中心とした全員で浄化術と結界術を発動して～」
	「？　なんもないところに撃つ的な？　よくわかんないけど…り。みんないくよー！ せーの！よっっっっっっと！」

フルリクルリを中心とした、天の教会の術者数十名により結界術、浄化術が合わせて発動された！

	「これはなかなか純度の高い浄化術ね」
	「うむ人間が扱うにしては見事だ」
	「じゃあ私たちも始めましょうか～」
	「そうだね！」

四大天使たちはフルリクルリらの結界・浄化の混成術を取り囲むように展開する。

	「このフィールドを…」
	「ボクら四大天使の力で増幅、拡大、純粋化して…」

1メートル四方だった混成術が、四大天使により拡大していく。それは数十、数百メートルはおろか、数十キロメートルに及んでいる。

	「す、すごい…こんなに大きい結界が展開できるなんて…これが四大天使様の力…！」
	「こんだけ広げりゃ十分でしょ！」
	「ガブリエル、モルルの波長に合わせて対象を絞り込むよう浄化を調整して！」
	「既に終わっている！」
	「……よし、いいぞ！これを…ワームホールに向けて…縮小する！」
	「モルルが…あんなに大勢のモルルが壁に押されて集まってくる！？」

展開された結界内のモルルたちだけが、その壁に押されて徐々に一か所へと集まってくる。やがてそれはワームホールの周囲に集中した。

	「ロテム、いまだ！ワームホールに封印術を！」
	「はい！ やああああああ」