スペシャル

第4話「見当違いの道案内」

~黒の大地・閻魔宮審判の間~

「ふう……死者の審判もひと段落したな そういえば、スオウたちは無事に竜脈を見つけられただろうか タカムラ、浄玻璃鏡を持ってこい」
「こちらに」
「どれどれ…… ……なんだと……」

~黒の大地・枯れた森~

「結構歩いたな……ヌアザさん大丈夫?疲れてない?」
「そこでインプではなく、わしを気遣うところはまだまだお子様だな なあ、インプもそう思うだろう?」
「おじいちゃんを気遣うのは当たり前だよ!スオウくんは優しいんだね」
「そういうんじゃないけど……師匠が老人には優しくしなさいって言ってたって思い出しただけ」
「いい師匠に師事したようだな」
「……ねえねえ、その師匠ってどんな人、なの?」
「師匠は……」


ガサガサ!
急に聞こえた足音に一行は警戒をあらわにする。

「誰だ!」
「私です、タカムラです」
「なんだ、あんたか……何か用?」
「何か用、じゃないですよ!なんでこんなところにいるんですか? 目的地とは全然違う所ですよ!」
「……へえ?」
「ほほう……つまりそれは……」
「……問い詰めるのは後にして、正しい道を教えてくれる?」
「そのために来ましたので……早速案内しますね 私もこう見えて多忙な身なので早く業務に戻らないと……」

~黒の大地・沼地~

「ここが目的の竜脈です」
「これに入れば、帰れるんだっけ」
「はい、そのとおりです」
「……はあ、まさか本当に全然別の場所なんてね」
「え……えっとぉ」
「いったいどういうつもり? 僕を騙したわけ?」
「ス、スオウくん怖いよ?」
「怒ってるから怖いに決まってるでしょ?」
「あぅ……」
「答えによってはただじゃすまないから」


【黒の大地探訪記】

■ 第1話「油断大敵、時すでに遅し」
■ 第2話「黄泉の国と閻魔宮の長」
■ 第3話「黒の大地の日常茶飯事」
第4話「見当違いの道案内」
■ 第5話「純情な乙女心とせんべつのリボン」
■ 登場人物紹介(相関図)


【七罪の秘密】

● ルシファー編
● サタン編
● レビヤタン編
● ベルゼブブ編
● ベルフェゴール編
● マモン編
● アスモデウス編