スペシャル

【2】ヘカテーの業務報告

不届き者が侵入し、いつになく冥界は大騒ぎだ。

レテ川のニンフが目撃したきり侵入者はどこぞへと姿をくらましたとか。

ハデス様は、民やペルセポネ様に災いが及ばないか心から案じていらっしゃる。

神妙な面持ちで玉座に腰かけるハデス様のお姿といったら、もう…。
…フフフッ…!

ああ、おいたわしやハデス様!
今すぐ私がお慰めに参らねば!

さっき侵入者の捜索をするようテネブライから伝達があったが、そのような雑務は貴様の部隊でやれと怒号を浴びせてやった。

私にはハデス様をお支えするという何より大事な仕事があるのだ!

ハデス様、今日もこのヘカテーがお傍におります。どうぞご安心くださいませ…!

冥界TIPS

城下町にある老舗食堂の常連客モルモー。
タライのような大皿で出てくる巨大オムライスがお気に入りだが満腹になったことはない。

冥界の住民紹介

【ヘカテー】
冥界の権威ある女軍師。

ハデスへの忠誠心と愛が非常に深く、何よりもハデスが最優先。
ヘパイストスの兵器を奪取するという大事な任を担っているが、出来るかぎりハデスの傍を離れたくない。
【レーテー】
「忘却の川」と呼ばれるレテ川に棲む水のニンフ。

とてもマイペースで何かが起きようとも動じず、ただ水面にユラユラとたゆたっている。
【テネブライ】
ハデス直属の戦闘部隊総隊長。

同期のヘカテーとは、ハデスへの忠誠心を競いあっており仲が悪い。
今回の騒動ではハデスの命を受け、侵入者の早期捕縛のため部隊を率いた。
【モルモー】
ヘカテーの部下でありエムプーサの同僚。

あらゆる命から精気を吸収できる。
尋常でないほど大食いで、騒動の話を聞いたときも食事中だったが、エムプーサに引きずられるようにして侵入者の捜索に出かけた。